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外部監査人の費用相場と依頼先の選び方|行政書士・社労士・弁護士を比較

公開: 2026/4/8
田原 靖弘
8 min read

外部監査人の費用相場は、複数の行政書士事務所の公開料金に基づくと月額30,000〜55,000円程度であり、定期監査(3か月に1回以上)と同行監査(年1回以上)の業務が含まれる。費用は事業所数、受入企業数、地域によって変動する。依頼先は行政書士、社会保険労務士、弁護士から選べるが、許可申請書の作成代行は行政書士の業務範囲であり、セットで依頼する場合は行政書士が適している。

💡この記事の要点 / Key Takeaways

育成就労制度で義務化された外部監査人の費用相場は月額30,000〜55,000円程度(複数事務所の公開料金に基づく)。行政書士・社労士・弁護士それぞれの強みの比較、見積もり時のチェックリスト、予算確保のスケジュールを大阪の行政書士が解説します。

田原 靖弘
✍ この記事の執筆者

田原 靖弘申請取次行政書士 / 元大阪府警刑事

国内で初めて外国人グループによるクレジットカード偽造工場を摘発するなど、外国人犯罪の捜査にも従事。現在は取次行政書士として在留資格の申請取次業務を行っています。

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育成就労制度の施行に向けて、すべての監理支援機関に外部監査人の設置が義務付けられています。しかし、外部監査人に依頼するとどのくらいの費用がかかるのか、どこに頼めばよいのか、情報が少ないのが現状です。

元大阪府下最年少の捜査二課警部補として不法就労事件の捜査指揮に携わり、現在は申請取次行政書士・特定行政書士として大阪を拠点に活動している立場から、外部監査人の費用相場と依頼先の選び方を解説します。

外部監査人の費用相場

外部監査人の報酬は個々の事務所により異なります。以下は、複数の行政書士事務所が公開している料金表に基づく費用感です。

項目費用目安
外部監査人(月額報酬)月額30,000〜55,000円程度
年間換算年間360,000〜660,000円程度

※上記は複数の事務所が公開している料金表をもとに整理した目安です。事業所数や受入企業数によって変動します。

費用に影響する要因

  • 事業所の数:複数の事業所がある場合、各事業所への定期監査が必要になるため費用が増加します
  • 受入企業(育成就労実施者)の数:同行監査の対象が多いほど、監査工数が増えます
  • 地域・距離:外部監査人の事務所と事業所の距離が遠い場合、交通費・出張費が加算されることがあります。大阪・近畿圏内であれば、近隣の専門家に依頼するほうが費用面で有利です
  • 監査の範囲:法定の最低頻度(定期3か月に1回、同行年1回)を超えて実施する場合は費用が変わります

行政書士・社労士・弁護士 — どこに頼むべきか

外部監査人の資格要件を満たす士業には、行政書士、社会保険労務士、弁護士があります。それぞれ得意分野が異なるため、御団体の状況に応じた選択が重要です。

比較項目行政書士社会保険労務士弁護士
許可申請書の作成代行○ 業務範囲×
外部監査人就任
労務管理・雇用条件の助言○ 得意分野
外国人の在留資格手続き○ 申請取次
不許可時の審査請求○ 特定行政書士×
費用感中程度中程度高め

行政書士が適しているケース

許可申請の書類作成から外部監査人の就任までを一つの事務所に依頼したい場合に適しています。許可申請書の作成は行政書士法に定められた行政書士の業務です。また、特定行政書士(全行政書士約53,000人中、約6,000人)であれば、万が一の不許可時に審査請求の代理も可能です。

社会保険労務士が適しているケース

外国人労働者の労務管理(賃金・労働時間・社会保険)について、監査と併せて実務的な助言を受けたい場合に適しています。外国人雇用では労基法や最低賃金法の遵守が特に重要であり、社労士はこの分野の専門家です。ただし、許可申請書の作成は業務範囲外のため、別途行政書士への依頼が必要になります。

弁護士が適しているケース

法的紛争のリスクが高い場合や、訴訟対応まで見据えた体制を構築したい場合に適しています。費用は他の士業より高めになる傾向があります。

許可申請とセットで依頼するメリット

許可申請の代行と外部監査人を同じ事務所に依頼する方法があります。運用要領では「監理支援機関と顧問契約を結んでいる弁護士・行政書士等は、直ちに密接な関係には該当しない」と明記されており、法令上可能です。

  • 監査精度の向上:申請段階から御団体の事業内容、人員構成、財務状況を把握している専門家が監査を行うため、的確な指摘が可能です
  • 窓口の一本化:許可申請、外部監査、更新申請と一貫した対応が可能になります
  • 不許可時の対応:特定行政書士であれば、審査請求(行政への正式な不服申立て)まで一貫して対応可能です

注意点

傘下の受入企業(育成就労実施者)と顧問契約等の密接な関係がある場合は、その受入企業に対する監査の独立性が確保できないため、受入企業への対応はスポット(個別案件ごと)で行う必要があります。

見積もりを取る際のチェックリスト

外部監査人の見積もりを依頼する際は、以下の点を確認しておくと比較検討がしやすくなります。

  1. 1.契約形態:月額制か年額制か。月額制が一般的ですが、事務所によって異なります
  2. 2.含まれる業務の範囲:定期監査(3か月に1回以上)と同行監査(年1回以上)が含まれているか。追加の監査は別料金か
  3. 3.交通費・出張費の扱い:月額報酬に含まれるのか、別途実費精算か。大阪・近畿圏内の事務所であれば、交通費を抑えられます
  4. 4.許可申請代行との連携:許可申請とセットで依頼する場合のセット料金があるか
  5. 5.更新時の対応:許可の有効期間は初回3年(運用要領)。更新申請のサポートは含まれるか。更新できなかった場合は監理支援事業を継続できなくなります
  6. 6.不許可・処分時の対応:不許可や行政処分を受けた場合の審査請求対応は別料金か。対応可能な資格(特定行政書士・弁護士)を持っているか

予算確保のスケジュール

外部監査人の費用は、監理支援機関の運営に必要な継続的な経費です。以下のスケジュールを念頭に、予算計画を立ててください。

時期やるべきこと
今すぐ外部監査人の候補者を選定し、見積もりを取る
許可申請前外部監査人と契約を締結(申請時に確定が必要)
許可取得後外部監査の実施開始(月額報酬の発生)
3年後許可更新申請(更新できなければ事業継続不可)

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田原 靖弘

この記事の著者

田原 靖弘

特定行政書士 / 元大阪府警捜査二課刑事

大阪府警で18年間、捜査二課で詐欺・横領・企業犯罪の捜査に従事。退職後は会社役員として経営にも参画。 現在は特定行政書士として、企業の危機管理・外国人雇用支援・医療法人設立支援を行っている。

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